外貨預金の税金の計算方法と確定申告の必要性

確定申告書と電卓とノートパソコン

外貨預金の税金はどのように計算するのでしょうか?またどのような人が確定申告する必要があるのでしょうか?この記事は2019年の取引で、2020年に確定申告する場合の最新の税法に基づいています。

目次

外貨預金の利息の計算方法

外貨預金の利息の計算方法は、「外貨建て元本×金利×満期日のTTBまたは予約レート」です。予約レートがある外貨預金はTTBで計算しません。TTBは、外貨預金を開設した人が銀行に外貨を売る時の為替レートです。TTBは仲値(TTM)から銀行の手数料を引いて計算します。仲値とは、平日の午前9時55分の為替レートを参考に金融機関が決める為替レートです。金融機関は仲値に手数料を足して、1日の外国為替取引をします。

また、利息は満期が到来していなければ計算しません。

TTBと仲値とリアルタイムレートの関係
リアルタイムレート
(平日午前9時55分)
仲値 TTB
1ドル100円 1ドル100円 1ドル99円

TTBが1ドル99円の時に1万ドルを売ると99,000円です。

外貨預金の利息の税金と確定申告

国内業者の外貨預金の利息の税金の計算方法は「利息×20.315%」です。税率の内訳は所得税が15%、復興特別所得税が0.315%、住民税が5%です。復興特別所得税は東日本大震災からの復興のための税金で、2013年1月1日から2037年12月31日まで税金が課されます。

国内業者の外貨預金の利息は利子所得の源泉分離課税で、確定申告する必要がありません。源泉分離課税は金融機関が投資家の代わりに税金を計算して納付します。

海外業者の外貨預金の利息は利子所得の総合課税です。確定申告が必要かどうかは下記の為替差損益の確定申告が不要な方をご覧ください。また、日本と海外で二重に税金がかからないように外国税額控除が認められています。

源泉分離課税制度 国税庁

復興特別所得税 国税庁

国外で発行された公社債等の利子所得の分離課税等 国税庁

外国税額控除 国税庁

外貨預金の為替差損益の計算方法

外貨預金の為替差損益の計算方法は、「外貨建て元本×[(満期日のTTBまたは予約レート)-預入日のTTS]」です。予約レートがある外貨預金はTTBで計算しません。TTSは、外貨預金を開設した人が銀行から外貨を買う時の為替レートです。TTSは仲値(TTM)に銀行の手数料を足して計算します。TTBと仲値(TTM)の説明は外貨預金の利息の計算方法をご覧ください。

また、為替差損益は満期が到来していなければ計算しません。

TTSと仲値とリアルタイムレートの関係
リアルタイムレート
(平日午前9時55分)
仲値 TTS
1ドル100円 1ドル100円 1ドル101円

TTSが101円の時に1万ドルを買うと11,000円です。

外貨預金の為替差損益の税金と確定申告

損益通算

外貨預金の為替差損益は雑所得です。外貨預金の為替差損は利益が出た他の雑所得と損益通算ができます。同様に外貨預金の為替差益は損失が出た他の雑所得と損益通算ができます。また、外貨預金を取引した金融機関ごとに損益通算ができます。例えば、外貨預金(A会社)で100万円の為替差益、外貨預金(B会社)で20万円の為替差損、原稿料(事業でない)で20万円の収入の場合、雑所得は100万円です。

雑所得の計算方法

雑所得は収入金額から必要経費を控除して計算します。収入金額は上記の通り損益通算した後の金額です。

必要経費は売上原価、販売費および一般管理費です。いずれも雑所得のために使用したことを合理的に説明できなければなりません。雑所得と家事上の目的で使用したものを必要経費にしたい場合、合理的に説明できる使用割合に応じて金額を分けます。

減価償却費以外の必要経費はその年までに債務が確定していなければいけません。債務の確定は難しく考えずに、その年までに使用されていて、支払金額が明確であればよいと考えてください。買っただけでなく、使用し始めていなければいけません。レシートや領収書などの支出金額と内容を証明できる物も必要です。

減価償却費は雑所得のために使用される10万円以上の資産がある場合に計算します。減価償却費は取得金額を使用した日から法定耐用年数まで月割りで計算します。

外貨預金の必要経費として認められやすい支出は下記の通りです。

  • 外貨預金関連の書籍代、情報商材
  • 外貨預金関連のセミナー参加費用(交通費、懇親会費を含む)
  • 消耗品費(筆記用具など)
  • 外貨預金の入出金に関わる振込手数料

雑所得 国税庁

必要経費 国税庁

減価償却のあらまし 国税庁

総合課税

外貨預金の為替差益と海外業者の外貨預金の利息は総合課税です。総合課税は他の所得と合算して累進課税します。累進課税は収入の金額が多くなるほど税金が多くなります。

所得税の他にも復興特別所得税が課されます。復興特別所得税は「所得税額」から「税額控除(外国税額控除を除く)」を引いた金額の2.1%です。所得税が生じなければ税金はかかりません。

総合課税制度 国税庁

所得税の税率 国税庁

復興特別所得税 国税庁

確定申告が不要な方

外貨預金の為替差損益の確定申告が不要な方は以下の方です。

  • 年収2000万円以下で1つの会社からしか給料をもらっておらず、給料と退職金以外の所得金額が20万円以下の方
  • 公的年金等の収入金額が400万円以下で、公的年金等の雑所得以外の所得金額が20万円以下の方
  • 納付すべき所得税額が生じない方(所得金額が38万円以下の方など)
  • 予約レートがある外貨預金をお持ちの方
  • 満期が到来した外貨預金を継続する方

予約レートがある外貨預金の為替差益は源泉分離課税です。源泉分離課税は金融機関が投資家の代わりに税金を計算して納付するので、確定申告する必要がありません。満期が到来した外貨預金を継続する場合、元本は実質的に次の満期まで外貨のままであり、外貨建て取引として認識しません。

確定申告 国税庁

源泉分離課税制度 国税庁

外貨預金を継続した場合の為替差損益 国税庁

確定申告書と電卓とノートパソコン