海外業者のFXの税金の計算方法

確定申告書とボールペンと電卓

海外業者のFXは雑所得で、総合課税です。総合課税は、他の所得と合算した金額が累進課税されます。雑所得の計算方法は「収入金額-必要経費」です。そのため、必要経費を増やすことで節税ができます。雑所得の損失は、利益が出た他の総合課税の雑所得と相殺できますが、他の所得と損益通算できません。雑所得の損失は、国内のFX業者のように損失の繰越控除はできません。海外業者のFXの税金は、総合課税の課税される所得金額が330万円以下であれば国内業者のFXの税金よりも安いです。また、海外業者のFXで利益が出た場合でも確定申告が不要な場合があります。この記事は最新の税法に基づいています。

目次

雑所得の計算方法

雑所得の計算方法は「収入金額-必要経費」です。収入金額は決済された為替差損益とスワップポイントの合計金額です。収入金額は国内業者のように年間取引報告書が配布されません。

必要経費は売上原価、販売費および一般管理費です。いずれも海外業者のFXのために使用したことを合理的に説明できなければなりません。私用の出費は必要経費にできません。私用の出費と海外業者のFXの両方の目的で使用したものは、合理的に説明できる使用割合に応じて必要経費にできます。

減価償却費以外の必要経費はその年までに債務が確定していなければいけません。債務の確定は難しく考えずに、その年までに使用されていて、支払金額が明確であればよいと考えてください。買っただけでなく、使用し始めていなければいけません。レシートや領収書などの支出金額と内容を証明できる物も必要です。

減価償却費は10万円以上の資産がある場合に計算します。例えば、海外業者のFX専用の10万円以上のパソコンを購入した場合、使用した日から4年間に分けて月割りで必要経費にします。

海外業者のFXの必要経費として認められやすいものは下記の通りです。

  • 書籍代、情報商材
  • セミナー参加費用(交通費、懇親会費を含む)
  • 消耗品費(筆記用具など)
  • FX口座の入出金に関わる振込手数料
  • FX専用のパソコン関連機器
  • FX専用の通信費用

雑所得はどの所得にも分類されない所得です。公的年金等、原稿料(事業でない)なども雑所得です。雑所得の損失は、利益が出た他の総合課税の雑所得と相殺できますが、他の所得と損益通算できません。総合課税の雑所得同士の相殺は金融機関ごとにできます。例えば、海外業者(A社)のFXで100万円の利益、海外業者(B社)のFXで20万円の損失、原稿料(事業でない)で20万円の収入の場合、雑所得は100万円です。

雑所得の種類と相殺

雑所得 国税庁

必要経費 国税庁

減価償却のあらまし 国税庁

損益通算 国税庁

総合課税

海外業者のFXは総合課税です。総合課税は他の所得と合算して累進課税します。累進課税は収入の金額が多くなるほど税金が多くなります。総合課税の対象になる所得は雑所得、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、事業所得、一時所得です。ただし、これらの所得でも総合課税にならないものがあります。詳しくは下記の国税庁のウェブサイトをご覧ください。

例えば、課税される所得金額が500万円の場合、所得税は572,500円(500万円×20%-427,500円)です。控除額の427,500円の計算方法は「195万円×5%+330万円×10%」です。課税される所得金額の330万円以下の税率は、20%よりも低い税率なので、その税率の金額を控除する計算式になっています。

所得税の他にも復興特別所得税が課されます。復興特別所得税の計算方法は、「所得税額̠-税額控除(外国税額控除を除く)×2.1%」です。所得税が生じなければ復興特別所得税はかかりません。

所得税の累進課税の計算式
課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超、330万円以下 10% 97,500円
330万円超、695万円以下 20% 427,500円
695万円超、900万円以下 23% 636,000円
900万円超、1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円超、4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

総合課税制度 国税庁

所得税の税率 国税庁

復興特別所得税 国税庁

確定申告が不要な場合

海外業者のFXで利益が出ていても確定申告が不要な場合は以下の通りです。

  1. 年収2000万円以下で1つの会社からしか給料をもらっておらず、給料と退職金以外の所得金額が20万円以下
  2. 公的年金等の収入金額が400万円以下で、公的年金等の雑所得以外の所得金額が20万円以下
  3. 納付すべき所得税額が生じない(所得金額が38万円以下)

➀はサラリーマン、➁は年金生活者、➂は所得が少ない人です。雑所得と他の所得を計算して上記に該当するか判断してください。

確定申告 国税庁

国内業者のFXの税金との違い

海外業者のFXと国内業者のFXの税金の違いは下記の通りです。

海外業者のFXの税金と国内業者のFXの税金の違い
FX業者の場所 海外 国内
損失の繰越控除 なし あり
課税方法 総合課税 申告分離課税
税率 5%~45%(所得税)
10%前後(住民税)
20.315%(申告分離課税)
確定申告の必要性(利益が出た場合) 確定申告が不要な場合

国内業者のFXの税金は、損失の繰越控除ができます。損失の繰越控除は、確定申告することで翌年以降の3年間、繰り越した損失を先物取引に係る雑所得等から控除できます。繰り越した損失を海外業者のFXの所得から控除することはできません。海外業者のFXの税金は、損失の繰越控除ができません。

国内業者のFXの税金は申告分離課税です。申告分離課税は他の所得区分と合算せずに確定申告します。申告分離課税は源泉分離課税とは違います。源泉分離課税は確定申告しません。なぜなら金融機関が投資家の代わりに税金を計算して納付するからです。

国内業者のFXの税率は、雑所得に20.315%を乗じて計算します。税率の内訳は所得税が15%、復興特別所得税が0.315%、住民税が5%です。

国内業者の確定申告が不要になる条件は海外業者と同じです。

海外業者のFXの税金は、総合課税の課税される所得金額が330万円以下であれば国内業者のFXの税金よりも安いです。総合課税の課税される所得金額は、総合課税の対象になる所得金額の合計から所得控除を引いて計算します。

所得税の税率は195万円以下は5%、195万円超330万円以下は「10%-9.75万」です。所得税に復興特別所得税(所得税の2.1%)と住民税(約10%)を合計しても、国内業者のFXの税率の20.315%よりも安くなります。

確定申告書と電卓とボールペン

国内業者のFXの税金の計算方法

2018年10月29日
確定申告書とボールペンと電卓